February 11, 2012
動物に遭わないサファリ。
アフリカでサファリのガイドをやっている人が、日本人客を案内して面白い体験をしたというんです。
彼はそのとき、ウォーキング・サファリのガイドをやっていて、そのウォーキング・サファリというのはその名の通り、野っ原を自分の足で歩いて周って動物を見るというものなんですけど、そこのサファリではライオンとか大型動物が出て来たときの安全のため1グループは6人まで、という規則があるらしい。それ以上になるとガイドがお客さんの面倒を見切れなくなるという人数だそうです。
そこに、10人程のグループの日本人ツアー客がやってきた。それで彼が、2グループに分かれて、時間をずらしてウォーキング・サファリに行くようにアレンジしたところ、日本人客たちが何か相談している。で、日本人らがガイドの彼に告げたことが、彼にはすごく意外だったんですと。
「2グループに分かれて行って、片方のグループだけライオンが見れて、もう片方のグループがライオンが見れなかったらイヤなので、そのウォーキング・サファリに参加するのは止めます。」
いいとか悪いとかいう話ではなくて、同じ日本人としてこの感覚は分かるんだよねぇ。「結果の平等が保証されないという理由だけで折角の機会も無にする悪平等」とか、「相互監視と嫉妬の文化」とか、教訓めいた話をする気はさらさらないですけど、こういう結論を出してしまう日本人ならではの空気感は身に覚えがあります。
ガイドの彼とは、「いやあ、それが日本人のfairnessの感覚なんだよね。」と笑って話したんですけどね。
結局、その日のウォーキング・サファリはライオンとかゾウとか大型動物に遭遇する心配のないところにみんなで行く、というアレンジになったそうです。「そこも景色は壮大ですばらしいところではあるんだけどね」と彼は話しておりました。
しかし、動物に遭わないサファリって、ねぇ。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
1 comment:
そういう空気を強要する空気が日本にはありますよね。
Post a Comment